CAD造形装置であるワックス造形タイプ「ProJet MJP 2500 Plus」を導入いたしました。
ワックス造形装置導入によるメリット・デメリット
(造形装置メーカーとは異なる視点から)
現状の樹脂造形法とワックス造形法の比較
現在、当社では主にDWS社のPrecisa 779(セラミック含有光硬化性樹脂)を使用し、以下の方法で鋳造を行っております。
Precisa 779で造形した原型を、シリコーンゴム型のマスターモデルとして利用。
樹脂原型に特に仕上げ加工は行わず、ゴム型へ直接投入し、ゴム型を作製。お客様からのダイレクト鋳造のご依頼に対しては、樹脂原型をそのまま鋳型に埋没させる方法で対応。
近年、様々なメーカーから多様な樹脂造形装置(3Dプリンター)が販売されており、使用する樹脂の種類によってその特性は大きく異なります。当社では、鋳造時の金属収縮や巣の発生を考慮した独自の湯道設計(バイパスの追加など)、そして企業秘密の自社配合による表面コーティング剤の塗布といった工夫により、各樹脂の鋳造性を向上させています。
ワックス造形のメリット
多様な高融点金属への対応力向上: 従来の樹脂原型では難しかったプラチナ(Pt900系、Pt950系、Pt999)やステンレス(SUS316L)、そして金種によっては埋没材との相性が課題となる場合があるK18ホワイトゴールドなどの高融点金属のダイレクト鋳造が可能になりました。ワックス(VisJet M2、VisJet M2 SUW)のような低融点材料を用いることで、これらの金属種においても安定した鋳造 resultados を得られます。
高精細な造形と後処理の効率化: ワックス造形は樹脂積層よりも微細で滑らかな表面を実現できます。さらに、樹脂造形に不可欠なサポート材が不要なため、後処理時間を大幅に短縮できます。
ワックス造形のデメリット
材料コストの高さ:現在使用しているDWS Precisa 779と比較して、ワックス材料(VisJet M2、VisJet M2 SUW)のコストは約4倍と高価です。そのため、樹脂造形と同価格でワックス造形を提供し続けることは難しく、将来的には価格改定を検討する必要があります。
繊細な形状の扱いに注意:ワックスは樹脂に比べて脆く、特にCAD画面上で長く細いと感じるようなパーツは欠損や破損が生じやすいため、製品に影響のない箇所にCADデータ上でサポートを追加するなどの対策が必要です。経験を積むことで、適切な取り扱い方法や造形時の工夫が理解できるようになります。
取り扱いにおける注意点: 樹脂の強度に慣れていると、ワックスの柔らかさ、壊れやすさに戸惑うことがあります。丁寧な取り扱いを心がける必要があります。
原型の製作方法や最終製品の使用目的、そして金属素材の種類を考慮し、樹脂造形とワックス造形を適切に使い分けることが、高品質な鋳造を実現するための鍵となると考えられます。
補足事項
具体的な金属素材名を追記したことで、より詳細な情報が伝わるようになりました。 樹脂とワックスの具体的な商品名を明記することで、より専門的な内容となりました。 湯道や細部への対策について、具体的な方法を盛り込むことで、貴社のノウハウが垣間見える記述となりました。

